今回はこんな疑問を持つ方へ向けての記事です。
この記事の信頼性
・Fラン大から倍率20倍消防局に合格
・公務員試験には3回合格しています
ですので消防士になるための道筋や試験対策には詳しいつもりです。
この記事を読むことで「消防士になるためには何をすべきか」が分かるようになります。
この記事で解決できる疑問
・まず何から始めたらいい?
・消防士になるには学力も必要?
・消防士の採用試験の種類は?
まず先に結論ですが…
①:消防士になるには学力も必要
②:自治体職員「消防職」を受験
③:筆記試験の勉強が第一!
それでは、詳しく解説していきます!
消防士を目指す方へ向けての記事
【消防士になるには?】まず何から始めればいい?
自治体職員の「消防職」に合格すれば消防士になれる
消防士になるためには自治体職員の「消防職」として合格する必要があります。
このように公務員の中にも様々な区分があるんです。
そして消防士になりたいなら…
「消防職」試験に合格する!
なのでまずは、市町村職員の「消防職」採用試験に向けて対策していかなければいけないわけです。
では、そのための具体的な流れをチェックしていきましょう。
①:消防本部の採用案内をチェック
まずは受験したい消防本部はどこかを明確にして、その本部の採用案内を確認しましょう。
・どんな試験を実施しているか
・募集人数は何人か
・高卒枠なのか大卒枠なのか
これを知ってようやくスタートラインに立てます。
なのでネットで検索をかけても消防本部のページが見つからない場合は、広域消防である可能性が高いです。
まずは自身の住んでいる市町村が…
①独立して消防を運営しているのか
②広域組合なのか
これを調べるところからスタートです。
住んでる町の消防本部を検索しても出てこない場合は、おそらく広域で組合を作っていると思われるので、住んでいる市町村の「群」に「広域」を組み合わせて検索をかけてみて下さい。
またこのような広域や組合を作っている自治体は、人手が足りないようないわゆる「田舎」が多いです。
②:どんな試験を実施しているか確認
コレめちゃくちゃ重要です。
また一口に筆記試験と言っても色んなタイプがあるわけで…
・教養試験
・新教養試験light
・SCOA
・SPI
・webテスト などなど
筆記試験だけでもこれだけ様々なタイプがあります。なので…
こんなことにならないように事前に採用案内を熟読しておく必要があります。
初動でミスってしまうと…
・アフターケアが難しい
・取り返しがつかない
なので情報収集は抜かりなく徹底的に行いましょう。
③:とにかくまずは筆記試験対策
公務員試験の鉄則ですが、まずは筆記試験対策から取り掛かりましょう。
また試験までの具体的な勉強法『【倍率20倍合格者の戦略】消防士の筆記試験対策を元消防士が解説!』の記事で詳しく解説しています。
また、筆記試験の学習と同時進行で面接対策を行うことはあまりオススメしません。
なので…
・試験対策の鉄則は筆記対策から
・あれこれ手をつけず一点集中
「筆記も面接も作文も対策しなきゃ」と多方面に手を付けてしまうと、どれも中途半端な定着度になりがちです。
余裕をもって対策していけるよう、早い段階から手を打つことが重要
また、どうしても面接試験に不安がある方は筆記試験の学習に支障が出ない範囲で対策していきましょう。
基本的に1年程度の期間があれば合格が見込めるので、神経質になりすぎなくて大丈夫です。
ちなみに消防士の筆記対策はいつから始めるべきかについては『【公務員試験3回合格者が解説】消防士の勉強はいつから始めるべき?』の記事で解説しています。
④:体力づくりはできる限り毎日行う
体力試験に向けての準備
毎日少しずつでいいので、体力づくりはなるべく早くから取り組むようにしましょう。
・腕立て伏せ
・懸垂
・腹筋
・スクワットジャンプ
・短距離ダッシュ
・持久走
まったく準備しないで本番に臨むと確実に苦労するので、早い段階から体力づくりを始めることをオススメします。
運動経験がない方&運動にブランクがある方
→最低でも1年以上前から始めるのが無難
また体力試験に関する詳しい解説は消防士の体力試験の種目と内容について元消防士が解説!【合格するための秘訣アリ】の記事で参照できます。
諦めない姿が見られている!
体力試験と聞くと運動ができればできるほどいいという印象を持つと思いますが、実際に試験官が見ているのは「どんなに苦しい状況でも諦めない姿」です。
つまり試験官は、受験者が消防士になった後の姿を想像しているわけです。
「この人が消防士になっても本当に大丈夫だろうか?」「この人なら人命救助に全力を尽くしてくれるだろうか?」
試験官はこんなことを考えながら、受験者の体力試験を受ける姿勢を見ています。
・体力は平均的で良い
・制限時間ギリギリまで粘る姿勢
・1回でも多くこなそうとする気持ち
なので体力試験でズバ抜ける必要はなく人並みの体力でいいので、とにかく限界まで追い込むことが大切です。
【消防士になるには?】体力があるだけじゃなれない?
運動神経だけでは厳しい時代
消防士の採用試験は年々難しくなっている!
断言しますが消防士になるにはある程度の学力は絶対的に必要です。
消防士と聞くと運動神経が良くないとなれないイメージがあると思いますが、近年の消防士の採用試験は狭き門で、倍率4倍以上の消防本部が当たり前の時代です。
また消防士の試験の難易度については『【2022年版】消防士の試験の難易度はどのくらい?元消防士が具体的に解説します。』の記事で解説しています。
コロナ禍の影響もあり、収入が安定している公務員志望の就活生が増加している現状も踏まえると、今後ますます消防官の志願者が増えると予想されます。
こういったこともあり、筆記試験に重きを置く消防本部が増えることは自然な流れです。
どれくらいの頭の良さが必要?
・頭の良さは関係ない
・でも地頭が良いとやっぱり有利
・結局は努力したか否かで決まる
結論から言うと、消防士の採用試験程度なら努力次第で誰でも合格できます。これは偏差値38のFランク大学から消防士の試験に合格した筆者の体験談が根拠です。
これを誰よりも考え抜いた自信があるからこそ分かった真理です。
これを言うと元も子もないですが、結局は試験対策に全力でぶつかったか否かというそれだけの問題です。
なのでハッキリ言って消防士の採用試験はイージーです。
ちなみに実際に試験に受かった人たちは例外なく皆努力しているので、合否を決めるポイントは「どれだけ消防士になりたいか」という熱意に尽きます。
【消防士になるには?】採用試験の種類
筆記試験
筆記試験の試験タイプは大体以下のどれかに該当します。
・教養試験
・新教養試験light
・SCOA
・SPI
・webテスト
どのタイプか判別する方法は「試験時間」と「問題数」です。
①120分~150分、問題数40~50問
→教養試験
②75分、60問
→新教養試験Light
③60分、120問
→SCOA
④70分、70問
→SPI
また、これに当てはまらないものでも試験時間や問題数が似通っているものがあれば、最も近いタイプの試験であると判別できます。
作文試験
作文試験の具体的な攻略法については『【人事の裏話アリ】消防士の作文試験はどう対策したらいい?元消防士が解説!』の記事で詳しく解説しています。
この記事は実際に人事担当から聞いた裏話も含まれており、この記事でしか得られない情報が詰まっているので、ぜひ一度ご覧いただきたい記事です。
作文試験のテーマの傾向は大体以下のような感じです。
・最近の国際情勢や時事
・自治体が持つ課題と対策
・災害や異常気象に関するもの
・消防官に求められるもの
・受験者の人生や人物に関するもの
・市町村消防が持つ課題と対策
作文試験のほとんどは以上のどれかに傾向のどれかに該当します。
また、作文試験で使えるテンプレ文については『【例文あり】消防士の作文試験で使える消防ネタとテンプレ4選【パクってOK】』の記事が参考になると思います。
ちなみに以下は実際に出題された作文試験テーマなので参考にしてみてください。
・消防官にとって最も重要なことは何か
・○○市の課題とその対策について
・消防士になってどう市民貢献するか
・あなたが学んで得たことをどう活かすか
・消防官になった後のキャリアプラン
面接試験
個人面接試験は消防本部によって実に様々です。ちなみに筆者が実際に経験した試験内容は以下の2通りです。
①面接官5人、時間10分、質問数5問
②面接官3人、時間20分、質問数約20問
①のパターンは私が勤めたいた地方消防局で実際に実施されたものですが、ここまであっさりした面接試験は全国的にも珍しく、基本的には②のような深くじっくり掘り下げられる試験を実施する消防本部が多いと思われます。
また面接試験で質問された内容については『【元消防士が解説】消防士の面接で質問されたこと12選』の記事で詳しく解説しています。
ズバリ、面接試験で最も大切なことは消防士になりたい熱意です。
これは倍率20倍の消防局に合格してきた筆者の経験から言える確信論でして、高倍率の傾向にある近年の消防職員採用試験では、普通の面接をしていたらまず受かりません。
普通の面接とは具体的に説明すると「ありきたりでつまらない面接」でして、受験者が何百人といる試験で、周りの受験生と同じような受け答えをしても「光る」ことができません。
これについても『【消防】面接試験対策!倍率の高い面接試験を受かるヤツには共通点があります。』の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみて下さい。
重要なことは良い意味で目立って「コイツは他の奴と毛色が違う…」と面接官に思ってもらうことです。
体力試験
体力試験についての具体的な種目や攻略法については『消防士の体力試験の種目と内容について元消防士が解説!【合格するための秘訣あり】』の記事で詳しく解説しています。
体力試験の実施種目は各消防本部によって違いますが、大体は腕立て伏せ、腹筋、懸垂、ダッシュ系あるいは持久走といった3~4種目の基本的な種目を取り入れている本部が多いです。
直前になって焦らないよう、できれば1年程度時間をかけて体力づくりをすべきですが、実際には体力試験の成績でズバ抜ける必要はなく、平均並みの体力があれば十分合格対象とみなされます。
・諦めない姿が見られている
・体力試験は人並みで問題なし
・できなさすぎると足切りの可能性アリ
・身体に不自由がないかを見ている
体力試験では受験者の体力を見ているだけでなく、受験者の身体に不自由がないかという視点でも見られています。
ぶっちゃけた話をすると…
消防士は身体を使う機会が多いので業務に支障が出てしまう可能性がある受験者を事前に省く必要があります
なので身体に不自由がある場合、配属されてからの現場活動はおろか消防学校の訓練にも影響が出てしまうので、そうなる前にあらかじめ受験者をふるいにかけておくわけです。
集団面接試験
筆者が実際に受験した時の試験タイプを紹介します。
①面接官2人、時間約10分、質問数3問、受験者5人、挙手制
②面接官3人、時間役10分、質問数5問、受験者5人、順番制
消防本部によって挙手制か順番に質問に答えるのかも違ってきますが、挙手制であればなるべく早い段階で手を挙げて、オリジナリティのある答えができると良いです。
これも事前に模擬で面接対策を行っていると、本番でスムーズに流れをつかむことができます。
集団討論試験
・受験者12人
・制限時間30分
・役職は3つ
『司会』『書記』『タイムキーパー』
消防本部によっては役職がもっとたくさんあったり、2つのテーマを討論したりなど、試験スタイルは様々です。
また集団討論試験で重要なことは以下の3点です。
①制限時間内に結論を出す
②他の受験生を論破してはいけない
③全員で協力して答えを出す
注意点ですが、公務員試験の討論とディベートは全くの別物です。
・ディベートは相手を論破するのが正義
・公務員試験の討論は協力することが重要
集団討論では、意見や価値観が違う人が集まった集団の中で、与えられたテーマに対してどう一つの答えを導くかといった協調性を見られています。
公務員(特に消防)はチームで動くことが多い組織。
協調性がないと…
・現場活動で勝手な行動されそう
・業務の統率が取れなさそう
と言う風に思われてしまう
なので、暴走する受験者や的外れな意見を出す受験者を上手くまとめながら協力し合って、全員でクリアを目指す必要があるわけです。
集団討論やグループディスカッションという名目で採用試験に組み込まれていることがあり、全国的に見てもこれを採用している消防本部は少ないですが、もし導入されているなら必ず対策をしておきましょう。
一度経験しておけば…
・おおまかな流れ
・上手な時間配分
・問題児の丸め方
・各役職の役割と進め方
これらがなんとなく分かります
「対応力あるから何とかなるっしょ!」と高をくくっていると本当に痛い目にあうので注意が必要です笑
筆者の体験談ですが、一度も対策をせずに集団討論に臨んだ結果、完全に空気と化しました笑
流れが分からず、ただ焦っていつの間にか終わってしまうという大失態…。
幸い筆者の場合は少ない発言の中で的を射た意見が言えたからか、どうにか乗り越えましたが、なめてかかったりノリで試験を受けると確定で痛い目を見ます。
一度だけでも良いので模擬討論を経験しましょう
・模擬討論で数をこなす
・積極的に発言する
・グイグイ行き過ぎない
・発言できていない受験生に助け舟を出す
・客観視できるサポーター役を目指す
【消防士になるには?】まとめ
・市町村の「消防職」試験を受験
・消防官採用試験は地方公務員試験
・これに合格すれば消防士になれる
・まずは試験内容を調べる
・試験内容は市町村ホームページで確認
・とにかく最初は筆記試験対策
・体力作りはできるだけ毎日
・1年程度の対策期間が必要
・最近は体力よりも学力が必要
・試験難易度は毎年上がっている
・倍率は大体5~10倍
・でも努力次第で誰でも受かる
・正しい戦略を持つことが重要
いかがだったでしょうか?
消防士になりたいけど、まず何から始めたらいいか分からないという方も多いのではないでしょうか?
なので「消防士になりたいけどまず何をしたらよいか分からない!」と言う方は、この記事を読んで具体的な流れをイメージしていただけたら幸いです。
本記事は以上です!