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【倍率20倍合格者の戦略】消防士の筆記試験対策を元消防士が解説!

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消防士になりたいけど勉強は何から手を付けたらいいの?右も左も分からないので、効率の良い勉強法や合格するための秘訣が知りたい!

今回はそんな疑問を持つ方へ向けての記事です。

この記事の信頼性

・元消防士で現在はフリーランス
・Fラン大から倍率20倍消防局に合格
・公務員試験には3回合格

消防士の試験対策には精通しているので、それなりに参考になる情報が発信できるはずです。

この記事を読むことで「消防士の試験に合格できる効率の良い勉強法」が分かるようになります。

本記事で解決できる疑問

・勉強は何から始めるべき?
・効率の良い勉強法はある?
・テキストは何を買ったらいい?

まず先に結論です!

結論

①筆記試験のタイプを知らなきゃ落ちる

②数的系科目から攻略

③始めから過去問集を解くのはNG

④合格には量をこなす時期も必要

それでは詳しく解説していきます!

この記事は公務員試験の「教養試験」タイプを想定した情報になります。

 

 

【消防士の筆記試験】何から始める?

まずは筆記試験のタイプを知る

まずは筆記試験には主に3つのタイプがある事を知りましょう。

・教養試験

・新教養試験Light

・SCOA

試験タイプを知ることは合格を目指す上でかなり重要になってきます。

なぜなら試験タイプが違うと出題される問題の形態が全く違うので、初動でつまずいてしまうと取り返しがつかなくなるからです。

せっかく長い期間をかけて勉強してきたのに、いざ試験当日を迎えて「この問題全然解いたこと無いやつじゃん…泣」という最悪の事態は避けたいですよね。

また、試験タイプについてはこの他にもSPIやWebテストなどがありますが、大体は上の3種類のどれかが実施されます。

試験タイプは主に3種類

・教養試験

・新教養試験Light

・SCOA

それぞれの試験タイプについて解説していきます。

教養試験

・問題数40~50問(本部による)

・試験時間120~150分

・5択問題

・難易度は高め

また体感的にですが、全国の消防本部の7~8割はこの試験タイプを採用している印象があります。

新教養試験LIght

・問題数60問

・試験時間75分

・4択問題

・難易度は普通

ベースは教養試験の問題を簡素化したものなので、難易度は少し落ちます。

SCOA

・問題数120問

・試験時間60分

・5択問題

・難易度は易しい

上二つと違って全く違うタイプの試験形態です。

早く解いていく力が必要

試験タイプを知らないと落ちます

断言しますが試験タイプの選定を間違うと合格はほぼ確実に不可能です。

試験タイプが教養試験なのにSCOAのテキストで勉強してきたところで、問題が解けるわけありませんよね。

・試験タイプが違うと問題がまるで違う

・初動でミスると取り返し不可能

・今までの勉強が無駄になります

なので勉強を始める前の段階で、受験する本部の試験タイプがどれかを把握する必要があります。

オススメの勉強期間は1年

通説ですが、公務員試験合格には1000時間の勉強が必要と言われています。

勉強時間は、学習の効率化や科目選定によって短縮することが可能ですが、この1000時間という基準は筆者の体感的にも納得できる目安です。

なのでこれから勉強を始める方は「1000時間」を目標に学習していきましょう。

1000時間到達のロードマップ

①半年の場合:1000÷180日
約5時間30分/日

②1年の場合:1000÷365日
約2時間40分/日

③1年半の場合:1000÷545日
約1時間50分/日

ちなみに筆者がオススメしている勉強期間は②の1年です。

理由は以下の通り。

・期間が延びるとモチベの維持が困難

・短すぎると「抜け」が生じる

・復習しながら進められるゆとりがある

ざっくり言ってしまえば、1年間という期間は何をするにしても「ちょうどいい」んですよ。

あまり長すぎても身が入らないし、短すぎても焦りが生じるため学習の定着度も落ちます。なのでこれから勉強する方は「1年」を目安に学習するといいかもしれません。

【消防士の筆記試験】効率の良い勉強法5ステップ

①:数的・判断推理で8割を目指す

まずは数的処理と判断推理の問題を8割解けるレベルまで力を伸ばしましょう。

なぜなら文章理解と数的・判断推理科目の問題だけで全問題の約5割を占めているからです。

つまりこの2分野を制することが合格の近道になるわけです。

ちなみに例年、数的科目の出題率は全問題数の約30~35%ほど。つまり文章理解よりも少しだけ出題比率が高いので、学習の優先度が高いんです。

勉強始めたての頃は、とにかくこの2科目の学習に集中してください。

具体的には半年間くらいの期間をかけて、初見の問題でも8割解けるレベルまで伸ばしていければ合格圏内です。

解法パターンを覚えまくる

数的科目では類似した問題が多く出題されるので、それに応じた問題の解き方の型を覚えてしまえば、ほとんどの問題に対応できるようになります。

筆者はこれを「解法パターン」と呼んでいます。

つまり、より多くの解法パターンを頭にインプットし、いつでも引き出せるような状態を作ることが数的科目攻略の鍵。

最低でも一日に一つ新しい解法パターンを吸収出来ればOK。

最初の内はとにかくたくさんの問題に触れて、解法パターンを頭に叩き込む作業から始めましょう。

②:文章理解科目で8割を目指す

ステップ2は文章理解科目で8割得点を目指しましょう。

[文章理解科目]

・現代文

・英文

・古文

この内、英文の学習に関しては単語を覚えるところから始めましょう。

英単語のボキャブラリーが増えないことには長文読解の得点率は伸びません。

理想は問題文を読んだときに知らない英単語がないくらいまで暗記するレベル

正直、文章の内容自体が分かってしまえば、文法が苦手でもなんとなく答えが分かるようになります。

まずは1日10個でも良いので、英単語の暗記から始めてみましょう。その内に自然と長文読解で得点率が伸びていきます。
現代文の勉強について

正直なところ、現代文の得点を伸ばすことは中々難しく、国語系科目の長文読解はセンスが必要なのも否めません。

なので現代文の学習法としては、以下のようなものに限られます。

①とにかく問題を解いて数をこなす

②選択肢を切るテクを身に付ける

③読書や新聞を読んで読解力を高める

この内、筆者が最もオススメする方法は②です。

具体的に説明すると、最初に5択の答えを読んでしまって「この答えは絶対にないな」と感じる肢を切っていき、消去法で最後に残った選択肢を選ぶ解答法です。

ちなみに解答文の傾向として「~なので、~だ。」という文や「~は絶対に~に違いない」といったような断言系の答えは間違いである確率が高いです。

断言回答の例

次のうち、文章の内容と最も合致するものはどれか。

:~は、絶対に~なので、~してはならない。→×

:~や~は、~なので、~に違いない。→×

:~は、~なので、~も考慮すべきである。

:~にも、~であるため、~可能性がある。

:~には、~なので、~だ。→×

このように選択肢を少しずつ削っていくことで、正答率を高めるというテクニックになります。

ちなみに、この技術を身に付けるには以下の参考書がオススメです。


古文は現文と英文の基礎が固まった後!

文章理解には古文も含まれますが、この科目は現文・英文と比較して出題割合が低いので後回しにしましょう。

公務員試験の筆記対策は時間に追われるので、効率よく学習していく必要があります。

出題率の低い科目に勉強時間を割いて得点率が下がってしまうのは本末転倒。科目に優先順位をつけて学習していくことが公務員試験合格には必要不可欠です。

文章理解についてまとめると…

・英文の学習は単語暗記から始める

・現代文は肢を切るテクを身に付ける

・古文の学習は後回し

・とにかく問題を解いて数をこなす

③:資料解釈をマスター

ステップ3は資料解釈をマスター(得点率100%)することです。

資料解釈を学習しなければならない根拠は以下の通りです。

資料解釈学習の必要性

①問題数は少ない

②しかし確実に得点できる科目

③地頭の良さを必要としない

資料解釈の出題数は、例年1~3問程度。

しかし資料解釈という科目は、資料の中に絶対に答えが書かれています。

出題数は少ないですが、確実に得点できる科目なので学習必須です。公務員筆記試験では、確実に正解を拾っていくことが重要。

数的推理や文章理解のように、センスを必要としない科目なので勉強次第で100%得点することが可能です。

ここ(ステップ3)まで基礎が固まれば、本番の試験でも5割の得点は狙えるはずです。

公務員試験合格のボーダーは6割と言われているので、ここまで基礎を固めてしまえば合格が徐々に見えてきます。

④:暗記科目のインプット

ステップ4は「暗記科目のインプット」です。

また暗記科目の中でも、以下の科目は出題比率が高いので優先して対策する必要があります。

対策すべき暗記科目

①社会・時事

②日本史・世界史

③生物

④政治・法律・経済

ちなみに優先度が高い順で上から番号を振っています。

ちなみに「社会・時事」系科目の対策は必須。

暗記科目の中でも「社会・時事」系科目は特に出題比率が高い(平均4~5問出題)ので、まずはこの科目の得点率を上げていきましょう。

また時事系の参考書は『速攻の時事』が使いやすくてオススメです。

正直なところ、時事系科目は『速攻の時事』1冊で合格可能と断言できます。

網羅範囲が広く、毎年新版が発売されているので情報も新しいです。


7~8割の得点が狙えて来たら次の科目に移る勉強スタイルで取り組む

具体的には、まず社会・時事から入り、おおよそ問題が解けるようになったら②の日本史・世界史の対策に進むといった学習法です。

また時間に余裕があるなら数的科目の勉強と並行して、毎日少しずつ暗記していくのもアリです。

・毎日学習は定着度が高い

・復習する時間が取れる

・試験直前に焦って詰め込むと抜けが出る

なので余裕を持って試験対策をしたい方は、それぞれの科目で毎日10個暗記していく「コツコツ学習」も良いでしょう。

暗記科目の対策はステップ4としましたが、余裕があれば初期の段階から少しずつ行ってしまっても問題ありませんよ。

⑤:余った時間はその他の科目

最後は「余った科目の学習」です。

ハッキリ言ってここまで来ればすでに合格水準に達しています

というのもステップ4までの科目だけで、出題される全問題の内7~8割を網羅できているはずだからです。

残りの科目の出題数は1問や0問だったりするので、勉強のコスパが悪い科目です。

なのでこの段階まできたら、苦手な科目の復習と得意科目をさらに伸ばすという学習をメインに置き、その他の科目はおまけ程度の勉強で問題ありません。

また、強いて言うなら以下の科目の学習がオススメ。

・地理

・物理

・化学

この内、物理と化学は過去問集を見て片っ端から公式を覚えていくだけでOK。

物理・化学は必須科目だと主張する方もいますが、ここまで来た段階ですでに6割以上得点できるレベルまで上がっているはずなので、心配無用です。

【消防士の筆記試験】試験の鉄則と注意点

①:過去問集から入るのはNG

筆者的に過去問集から入ることはオススメしません。理由は下の通り。

・基礎が固まっていないと解けない

・解説を読んでも理解できないことがある

・モチベが下がって挫折の原因に繋がる

なので始めは初心者向けのテキストから基礎を固めてから、過去問へ移っていくことをオススメします。

特に文系脳の方だと、数的・判断推理の学習で地獄を見る羽目になります…。

解説でさえ理解できないことが想定されるので、挫折防止のため過去問集は後回しにしましょう。

②:捨て科目を作る

全ての科目を勉強するのではなく、必ず捨て科目を作りましょう。

捨て科目を作る理由

・出題率の高い科目を優先する必要がある

・出題率の低い科目の勉強は時間の無駄

・筆記試験の対策は時間との勝負

・出題されるか分からない科目を学習してる暇なし

全ての科目を勉強したくなると思いますが、正直それはナンセンスです。

なぜなら公務員の筆記試験は出題範囲が膨大なので、あれこれ手を付けてしまうと、広く浅い知識の定着になってしまうからです。

また、筆記試験の対策は時間に追われるので、勉強コスパの悪い科目の学習は捨てましょう。

具体的には以下の科目の学習は敬遠しましょう。

・思想

・文学、芸術

・数学(東京消防庁を除く)

例年、これらの科目の出題率は0~1問程度なので、他の科目の勉強に時間を割くべきです。

③:どうしても解けない問題は諦める

何回やっても解けない問題や、どうしても解説が理解できない問題は潔く諦めましょう。

分からない問題にいつまでも固執している時間はありません

何度も言うようですが、筆記試験の対策は時間との勝負。

他に学習すべき科目の時間が潰れてしまうくらいなら、一度その問題から離れましょう。

日を置いて再度挑戦すると意外と解けるようになることもあります

こういった難題はクールダウンを挟むことで不思議とあっさり解けたりします。

これは経験則でもありますが、様々な問題と触れることで新しい考え方やモノの見方が身に付き、これまで解けなかった問題が解けるようになることがあります。

なので解けない問題があるからと焦らず、一度距離を置いてみることも大切です。

④:25問得点できる実力をつける

実は自力で25問を得点できれば、合格率ははるかに上がります。

・問題数は40~50問(消防本部による)

・25問(全50問想定)得点すると5割達成

・確率的に残りの25問中5問は正答できる

要するに25問正答できれば、残りの問題を「勘」で回答しても得点6割を十分に狙える計算になるわけです。

公務員筆記試験の合格ラインは6割と言われています。なので25問を正答できる力があれば、必然的に試験突破が期待できるわけです。

なので筆記試験では、解ける問題を確実に拾っていくことが重要です。

うっかりミスや「解き方忘れ」が生じないよう、普段の学習で確実に頭に吸収していく必要があります。

⑤:政治・経済・法律が厳しいならどれか一つに特化させる

暗記科目をすべてマスターすることが難しいなら、どれか一つを特化させるのもアリです。

そもそも政治・法律・経済などの科目は、完全に未経験だとモノにするのは非常に困難な分野です。

全く学んだことのない状態でこの3科目を伸ばすには膨大な時間がかかります。

なのでそれぞれの科目を見て自分が得意そうな科目や「これなら興味持てるかも」といった科目を特化させるのも手です。

幸いこの3科目はそれほど出題比率も高くないので、全滅してもダメージは低い

【消防士の筆記試験】オススメの参考書は?

参考書は学習の段階によって、時期に適したものを使うのがオススメです。

まずは初心者向けのテキストから入り、徐々に過去問へ移っていくようにしましょう。

また、オススメな参考書については『【倍率20倍合格者が厳選】消防士の参考書ランキング8選!』の記事で参照できます。

【倍率20倍合格者が厳選】消防士の筆記対策!参考書ランキング8選! 今回はこんな疑問を持つ方へ向けての記事です。 筆者のプロフィール ・元消防士で現在はフリーランス ・Fラン大か...

数的系は解法の玉手箱シリーズ!

数的系科目のオススメ参考書は『解法の玉手箱シリーズ』です。



解法の玉手箱をオススメする理由は、なんといっても「解説の分かりやすさ」です。

初心者はまずココから

レイアウトも見やすく「活字っぽさ」がないので、飽きがこない参考書だと思います。

その他の科目は『スーパー過去問ゼミ』

その他の科目に関しては『スーパー過去問ゼミ』で対応可能。


「スー過去」は公務員試験の対策テキストとして最もメジャー。

・解説は易しめ

・演習と解説のバランスが丁度よい

・難度は過去問集とビギナー参考書の中間

王道を行く参考書なだけあって解説も比較的分かりやすく、演習問題も数多くこなせる使いやすいテキストです。

初心者向けの参考書で基礎を固めた後、過去問集へ行く繋ぎとして使うのがベターです。

慣れてきたら『過去問500』シリーズ

基礎が固まったら『過去問500』シリーズをとにかく周回しましょう。


やはり試験を突破するには、過去に出題された問題を解くことが重要です。

過去問500シリーズは毎年新版が発売されますが、前年版と被っている問題も多いので何冊も買う必要はありません。

最後はひたすら過去問を回して、問題のクセを知ったり解法パターンを引き出す訓練をしましょう。

【消防士の筆記試験】まとめ

 

まとめ

・まずは試験のタイプを知る
・試験タイプの選定をミスると落ちる
・公務員試験合格には1000時間必要
・オススメの勉強期間は1年間
・効率よく勉強する(時間との勝負)
・出題比率の高い科目から勉強
・数的系科目から学習を始める
・次に文章理解と暗記科目
・全科目勉強しようとしない
・捨て科目を必ず作る
・どうしても分からない問題は諦める
・過去問から入るのは挫折の原因
・まずは初心者向けテキストで基礎固め

いかがだったでしょうか?

この記事は筆記試験の完全版と称し、私が倍率20倍の試験を突破するために得た「すべてのノウハウ」を詰め込んで書いた魂の記事です。

この記事がこれから消防士を目指す方へ向けて参考になれば幸いです。

本記事は以上です!

ABOUT ME
にえふ
元消防士の「にえふ」です。地方の消防局を退職後、現在は主にweb制作などを手掛けているフリーランス。倍率20倍消防局に合格した経験をもとに、試験対策ノウハウや消防に関する情報を発信しています。