消防の採用試験に合格しましたが、筋トレについていけるか不安です…
やっぱり勤務中や訓練で筋トレしてるんですか?
一体どんな過酷な筋トレをしてるんだろう?
今回はこんな疑問を持つ方へ向けての記事となります。
こんにちは、にえふです。
私は元消防士で、現在はブログの運営や物販を行なっているフリーランスです。
今回は消防士の筋トレ事情について詳しく解説していきます!
本記事では以下がご覧になれます
消防士の筋トレ事情
A.訓練や事務処理が立て込んでいるので基本的に筋トレに割く時間はあまりないです。
そして実は消防士マッチョは少数派です。
※本部によって違います。ご了承ください。
年齢層高めな職場
理由の一つとしては、消防という職業自体が年齢層高めな傾向にあるからです。
40代や50代のベテランさんが多くいるので、ガンガン筋トレして体力作りしているような感じではないです。
また筋トレをメインとした訓練ってほとんどやらないんですよね。
実際に火事が起こった想定で放水したり、建物に侵入する訓練をやった方がよっぽど実用的なわけです。
出動に支障が出るとまずい
筋トレをあまりやらない最たる理由はこちらです。
消防士はあくまでも人命救助が目的であって、訓練で追い込みすぎて現場で動けませんじゃ話になりません笑
ですので体力をあまり消耗したくないというのが、消防士の共通認識です。
24時間勤務ということもあって、訓練や筋トレはほどほどに行います。
ちなみにアメリカの消防士も同じで、筋トレをする際はストレッチを混ぜながら行うみたいですね。
あまり追い込みをかけてしまうと、いざと言う時に現場で活動できなくなってしまうので、余力を残して終わらせるそうです。
フィットネスブームによる若者のマッチョ化
最近プロテインというワードやダイエット食品といった言葉をよく耳にすると思います。
筋トレyoutuberの登場や健康志向な人が増えてきたこともあり、フィットネスブームが日本に到来しています。
そうすると若者が若者を巻き込む形で、筋トレに目覚める消防士が増えてきたんですね笑
女子にモテたい消防士→体を鍛え始める→他の若い消防士を巻き込む、という流れになっています。
ですので「消防士はマッチョ」と言うイメージがあるかと思いますが、実際には若者や筋トレ習慣のある消防士の一部に限ります。
全体的に見たらマッチョは少数派なんですね。
消防署で受けた地獄の筋トレ3選
とはいえ若気の至りや体育会系のノリで、筋トレ祭りを行うこともあります。
私が消防士時代に半ば強制でやらされた筋トレをご紹介します笑
エンドレス腕立て伏せ
救助大会の練習で行った腕立て伏せです。
若手の消防士が6〜7人集まり、ロープを結ぶタイムを競います。
タイムが一番早かった者はペナルティなし、それ以外は腕立て20回です。
これを仕事がひと段落した夜くらいから明け方までずっとグルグル行います。
5時間ほどぶっ通しで回していた記憶があります。
当時私は新人で入ってきたばかりで、もちろん周りの先輩方に敵うわけもなく、ひたすら腕立て伏せをやらされました。
まさしく体育会系のノリです笑
消防士は腕立てと懸垂が大好きなので、筋トレやペナルティやとなったらすぐに腕立てを始めます。
ですがこれはガチガチの訓練ではなく、夜に若手が集まって気楽に行う練習だったので、まだ楽しくやれた記憶があります。
肉体的なキツさよりも睡眠時間が全く取れないことの方がしんどかったですね。
フル装備懸垂
訓練の一環で防火衣、呼吸器を背負って懸垂を行いました。
火災現場で活動できる装備を業界用語で「フル着装」といい、その総重量は約20kgになります。
動くだけでしんどいのにそれを身にまとって懸垂となると地獄です。
単純に体重が20kg増えたことになりますので、その状態で体を持ち上げると相当な負荷になります。
しかも当時の主任が根性論信者だったので、1時間ひたすら懸垂をしまくるというドM訓練でした。
訓練で行っていたので、苦しそうな表情をすると周りで見ている先輩上司にありがたい応援が貰えます。
怒鳴っているのか励ましているのか分からない叫びを受けながら半泣きで懸垂した覚えがあります笑
ヒンドゥースクワット
消防士が10人ほど集まって円になって手を繋ぎます。
その状態で一人50回数え、全員が回り終わるまでスクワットジャンプを繰り返します。
もう最後の方になるとしゃがむことができなくなるので、スクワットと見せかけたお辞儀のようになります笑
これが何の為になるのかハッキリ言って分からないままひたすらスクワットします。
結局のところ消防ってそういう所です。
根性論だったり、やればやるほど偉いといった古い考えが未だに染み付いています。
筋トレが不安な消防士を目指す方へ
A.心配しなくて大丈夫です。
消防学校で嫌でも体力がつくから
消防学校で嫌と言うほど体力作りをさせられると思います。
ついていけないから…と言うより、引きずっていかれるような感じです。
腕立てで体が上がらなかろうが、スクワットで立ち上がれなかろうが、教官に無理矢理動かされます笑
消防学校に入ってしまうと、運動は苦手ですなんて言っている場合じゃなくなります。
ただ筋トレを繰り返すマシーンに育て上げられます笑
ですので消防学校を乗り越えて所属に入った時に行う筋トレやペナルティは、余裕でこなせるようになっています。
所属ではそこまで筋トレしないから
所属ではそこまで筋トレしません。
事務処理や訓練、指導や検査など他に優先しなければならない仕事がたくさんあるからです。
やるとしても前述のとおり、できるだけ体力を残したいというのが消防士の本音です。
また徐々にですが最近は若者の考えが変わってきていることもあり、「あまり無理はしないでくれ」という職場環境に変わりつつあります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
消防士の筋トレ事情が少しでもイメージできたなら幸いです。
消防士はたくさん筋トレして火災や救助に備えるといったイメージがあると思いますが、実はそうではないんですね。
大切なことは現場に出動した時にベストパフォーマンスで活動を行う体調管理です。
人命救助が任務である以上、体調管理もプロの仕事ということですね。
ですので体力がないと不安に思っている消防士を目指す方も、過度に心配しなくても大丈夫です。
消防学校は確かにきついですが、長い目で見ればきついのは一瞬だけです。
学校を乗り越えてしまうと所属に戻ってからはヌル過ぎて拍子抜けするはずです笑
本記事は以上となります!
最後までご覧いただきありがとうございました。