今回はこんな疑問を持つ方へ向けての記事となります。
こんにちは、にえふです。私は地方消防局に勤めていた元消防士で、現在はブログの運営や物販を営んでいるフリーランスです。今回は消防士や警察官を目指す方へ向けて「適性検査」について解説していきます!
本記事では以下がご覧になれます
適性検査とは?
A.職業適性があるかをチェックする試験で、内田クレペリンやYG性格検査と呼ばれるものが主流です。
適性検査について
適性検査は読んで字の如く、受験者がその職業の適性があるか否かをチェックする試験です。一口に適性検査と言ってもかなりたくさんの種類があります。
メジャーどころで言えば、内田クレペリン検査、YG性格検査です。受けたことがない方にとっては全く想像がつかないものだと思います。対策は必要なのか、どんな内容なのか疑問を持つのは当たり前ですよね。今回は適性検査で主流な内田クレペリン検査とYG性格検査に絞って解説していきます。
対策は不要
基本的に対策は不要です。しかし後に紹介するYG性格検査では、地雷を踏むと一発アウトになってしまう要素を含むので、事前に概要を頭に入れておくことが重要です。
ちなみに2つの適性検査に関しては、工夫をすることで対策も可能ですが、正直そこまで合否に影響はないので、あまり深く考えなくても大丈夫です。適性検査の対策をするくらいなら筆記や面接試験の対策をした方が時間のコスパは全然いいです。
どんなことをするの?
内田クレペリン検査
連続する隣り合う数字を足し算していきます。足し算して出た答えの一の位の数字を、両数字間に記入してきます。イメージは次の通りです。上段が問題文、下段が解答記入の段です。
14382948756…
5710132521…←記入
数列は全部で17行ありまして、数字は1行につき116個あります。これを全部解くわけでなく、1分間の制限時間×15回をぶっ通しで行います。1分たったら「はい、次」とアナウンスが流れるので、次の行に移って計算を再開するというような流れになります。
この作業を15回(15分)を1セットとして、5分の休憩を挟んで2回行います。ですので1回の試験で合計35分かかるわけですね。単純作業ですがこれを30分通すのは結構きついものがあります。
内田クレペリンで分かること
・集中力、正確性、対応力
・曲線から分かるパーソナリティ
集中力
実際にやってみると分かりますが、簡単な足し算をスピード重視で15分解くのは中々に神経を使います。解き始めはスラスラいけますが、段々ゲシュタルト崩壊を起こしてくるので、ワンテンポ遅れたりリズムが狂ってきたりします。ペースを乱さずに解き続けるにはかなりの集中力が必要です。
また、中盤から後半にかけて徐々に解ける数が減っていきます。ですがこれは人間なら当たり前の反応で、いたって正常な結果ですので気にすることはありません。この後解説する、曲線から分かるパーソナリティの見出しに詳しく記載してあります。ですので、解ける数が減少して作業効率が落ちても心配いりません。
正確性
急いで解くことになるので、必ず計算ミスも出てきます。ここで見られていることは、正確性です。いかに急ぎ足の作業を正確に実施できるかという部分です。
当たり前ですが、あまりミスが多いと慎重さや正確性に欠けていると判断されてしまいます。
対応力
クレペリン検査は間違った答えに斜線を引いて訂正できるルールがあります。計算ミスが生じることをあらかじめ考慮している試験だからですね。
ですのでミスした回答に気づけるか、また忙しい中できちんとそれを修正できるかといった対応力を見ることができます。ミスした回答の訂正が少ないと、ミスに気づいているかどうかを問わず、少々強引な性格であると診断されてしまう可能性があります。
曲線から分かるパーソナリティ
中盤から後半にかけて作業効率が落ちてくるのは当たり前だという話をしました。まずは以下のグラフをご覧ください!
一例として適当に作ってみました。このグラフは「行ごとにどこまで解けたか」を曲線で表したものです。半円のような曲線を描いていますね。序盤は調子がいいけど段々落ちてきて最後にまた盛り返す、といった具合でしょうか。実はクレペリン検査は作業曲線にある程度の型が定められていまして、この半円のような曲線が平均的なグラフと言われています。
つまりこのような形になるのが人間の反応として当たり前で、大体こんな感じの形に収まっていれば正常ですよということになります。
半円と逸脱している、またはあまりにもかけ離れているようなグラフは一般人とは少し違った性格や個性を持っていると言えます。そしてここが合否に影響するか否かは正直なところ、受験先の採用者の採用基準に委ねられます。
YG性格検査
120問ある簡単な質問に答えていく試験です。試験時間は30分で「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3択で回答していく検査です。はい・いいえの場合は◯を、どちらでもないを選択する場合は△を記入していきます。
YG性格検査の特徴は、解くペースが設定されているという点です。放送での音声、または試験官の「次」という合図で回答していきます。ですのであまり深く考えている時間はなく、ノロノロしていると未回答の問題が残ってしまった、というようなことになりかねません。
基本的に時間に追われる検査になるので、直感的に解いていくことになります。迷ったら△くらいの気持ちでいけば落ち着いて臨めます。
一発アウト項目
・一貫性がない解答
・明らかな嘘と分かる解答
一貫性がない解答
あまりに一貫性のない矛盾した解答は一発アウトを食らう可能性があります。例えば以下のような質問があるとします。この質問にどちらも「はい」で答えてしまうと矛盾が生じてしまいますよね?
Q1.集団生活が好きだ
Q2.複数人で居るより、一人でいる時間が好きだ
ですので辻褄の合わない回答を連発していると、信頼性や誠実性に問題ありと判断されてしまう可能性が高いんですよね。中には質問自体が曖昧なものもあるためなんとも言えない部分ですが、一貫性のある回答を意識する必要があります。
急ぎ足の試験になるので、焦って相反する回答をしてしまうこともあるかもしれませんが、コツはとにかく直感的に解いていくことです。深く考えるから回答にばらつきが出てしまいます。
明らかな嘘
意地悪な質問ですが「今まで嘘をついたことがありますか?」のような質問もあります。ここでは相手を気づけないための嘘や、お世辞は嘘に含まれるんですか?といった疑問は度外視されます。それらも全て嘘として扱います。
ですのでこの質問の適切な回答は「はい」となります。嘘をついたことがない人なんていないと思いますが、質問には必ず正直に答えるようにしましょう。特に公務員は素直さや正直かにうるさい世界なので、地雷を踏まないように気をつけましょう。
合否への影響
A.クレペリン検査はほぼなし、YG性格検査も地雷を踏まなければほぼなし。
どれだけ優秀な学生だろうが、結局のところ試験で合否を審査するのは人です。クレペリン検査は合否に全く関係ないとは断定できませんが、クレペリン検査が原因で落ちた人というのを聞いたことはありません。そもそも適性検査は得点式ではありません。ですので適性検査が原因で試験に落ちるということは考えにくいです。
またYG性格検査に関しても、地雷を踏まない限りは問題ありません。あくまでも適性検査は受験者の性格・気質・個性などを把握する目安になるものなので、直接的に試験の得点に影響があるわけではありません。ですので両者ともに、自然体で受けることを意識していれば特段問題はないです。
まとめ
・適性検査は受験者の性格や気質を知るもの
・試験の得点にや合否には基本的に影響しない
・自然体で試験に臨み一貫性のある回答を心がけよう
いかがだったでしょうか?
今回は適性検査でメジャーなクレペリン検査とYG性格検査について解説してきました。最近ではコロナウィルスの影響もあり、web受験による新しいタイプの適性検査も出てきています。対策などは基本的に不要ですが、心配ならテキストを買うのも手です。その他気をつけることとして、事前に受験先の試験案内をチェックし、適性検査の試験時間等を確認しておきましょう。試験時間や問題数などの一部の情報が分かるだけで、どのタイプの適性検査なのかあらかじめ予測することができます。
今回の記事が公務員を目指す方の参考になれば幸いです。本記事は以上となります!
最後までご覧いただきありがとうございました。