今回はそんな方へ向けての記事です。
筆者のプロフィール
・元消防士で現在はフリーランス
・Fラン大から倍率20倍消防局に合格
・独学で公務員試験には3回合格
消防士の試験対策には精通しているので、それなりに参考になる情報が発信できるはずです。
この記事を読むことで「独学を貫く」べきか「予備校に通う」べきかをハッキリさせることができます。
この記事で解決できる疑問
・消防士の試験は独学で合格可能?
・独学者はどう勉強したらいい?
・予備校に通った方がいい人の特徴は?
まず先に結論です!
①独学でも合格可能です
②基本的に予備校は時間とお金の無駄
③正しい戦略を知らないと99%落ちる
それでは詳しく解説していきます!
※本記事では「教養試験タイプ(東京消防庁など)」を想定しています。
【消防士になるには?】独学で合格できる理由と実態
消防士の試験は独学合格できる理由
ハッキリ言って消防士の採用試験程度なら、努力次第で誰でも合格可能です。
これは偏差値38だった筆者が倍率20倍消防局に合格できたことが根拠になります。
このあたりを徹底的に誰よりも考え抜いた自信があるからこそ「消防士くらいなら本人の努力次第で誰でもなれるんだな」という真理にたどり着きました。
なにも倍率100倍のCAさんになれとか、医者になれと言っているわけじゃないので、消防士の採用試験に合格するくらいよっぽど現実的な範疇なんですよ。
予備校学生でも落ちる人が多い
まず始めに啓発ですが、予備校や専門学校に通っていても採用試験に落ちてしまう人はめちゃくちゃ多いです。
それは結局、通ったとしても本人の努力量に左右されたり、予備校の教材や指導法が不十分であるからです。
実際に予備校の講師の方で元公務員の方や、公務員試験に合格した経験のある教員は数が少ないのが現状。
なので筆者の見解としては、予備校に通っても受かる人は少数で、かつ時間対費用が見合っていなのなら独学でよくない?というのが本音です。
正しい戦略を知らないから落ちる
ズバリ、落ちてしまう人の原因は努力不足でなく正しい戦略で試験対策できていないからです。
例えば以下のようなものに当てはまる方がたくさんいらっしゃいます。
・努力は報われると信じてがむしゃらに勉強する人
・とにかく勉強時間を増やして10時間以上取り組む人
・すべての科目に広く浅く手を付けて器用貧乏になってしまう人
実際に消防官の採用試験対策に取り組む受験生の中で上のような方を数多く見てきましたが、これを例えるなら「目隠しして1km先のコンビニまで車で向かってください」と言われているようなものです。
消防官の採用試験では正しい戦略を知ることが合格のカギを握ります。
なのでまずは正しい戦略を知ることで目隠しを外し、そこから努力を重ねて1km先のゴールまでたどり着かなければならないんですよ。
予備校の利用はお金と時間の無駄
基本的に予備校の利用はお金と時間の無駄です。
それは独学で合格している人がたくさんいるという点と、実際の現役消防官の中で予備校出身者はそこまで多くないからということが理由です。
また予備校に通うとしても、格安のスクールでも数十万の費用がかかりますし、教材や指導の質に関しては実際に通ってみてからでないと分かりませんよね。
だとしたら試験対策の正しい戦略を知り、少ない費用で独学合格を目指す方がよっぽど合理的です。
公務員試験合格には1000時間必要と言われている
一般的に公務員試験合格には約1000時間の勉強が必要と言われています。
これについては『消防士になるための勉強はいつから始めるべき?元消防士が試験までのスケジュールを具体的に解説』の記事で詳しく解説しています。
筆者からみてもこの1000時間という目安はおおよそ納得できる勉強量です。
というのも公務員試験は出題範囲が広く、全て網羅しようとすると軽く年単位の時間がかかってしまうからです。
単純計算でも…
①1000時間÷3時間勉強=333日
②1000時間÷6時間勉強=166日
この通り最短でも約半年ほどの時間が必要になりますが、②のパターンは急ぎ足で学習していくことになるため、抜けが出たりインプットの質が確実に落ちます。
なのでできれば1年以上の時間をかけてじっくり知識を吸収していくことをオススメします。
【消防士になるには?】独学者の勉強戦略
消防士の独学戦略①:出題の多い科目から攻略
公務員試験の教養試験では、出題率の高い科目から勉強していくことが鉄則です。
理由や具体的な勉強法については『【公務員試験】1ヶ月で合格するためのロードマップを解説します。』の記事で詳しく解説しています。
出題数の多い科目は以下の通りです。
・数的推理
・判断推理
・文章理解
下の図の通り、教養試験では数多くの科目から問題が出題されますが、なんと上の3科目からの出題率は実に4~5割に上ります。
なので、まずはこの3科目を徹底的に叩き込むことが筆記試験合格の近道になるわけです。
消防士の独学戦略②:捨て科目を作る
独学者の勉強戦略2つ目は、捨て科目を作ることです。
毎年微妙に出題数の誤差はありますが、ここしばらくは出題数の比率はほぼ変わっていません。
なので出題数が0~2問しかないような科目は、いっそのこと勉強せず他の重要な科目(数的や文章理解)の勉強に時間を割きましょう。
捨て科目の例
・思想、文学
・芸術
例えば上記2つの科目の出題数は、例年0問or1問です。
つまり出るかどうか分からない科目の勉強をするのは非常に非効率であることが分かります。
なので公務員試験においては全ての科目を網羅しようとせず、必要な科目だけピックアップして得点率を上げていくことが重要になるんですよね。
消防士の独学戦略③:確実に6割をとる意識付け
消防士の採用試験の独学戦略、3つ目は確実に6割を得点できる実力を身に付けることです。
理由は以下の通りです。
・一般的に教養試験のボーダーは6割
・全科目の勉強は中途半端になりがち
・勘で回答しても何問か当たる
従来通りの教養試験だと、総問題数は45問か50問で出題されます。
もし全問50問の試験だと仮定すると、6割得点するためには30問正答すればよいわけです。
また教養試験は択一式問題(5択)であることを考慮すると…
①25問を自力で正解
②残り25問を勘で回答
③確率的に5問に1問は正答
③25問+5問=30問正答
つまり25問を自力で正答できてしまえば、確率的に6割(30問正答)を狙える計算になります。
なので100点を目指し、すべての科目に手を付けて中途半端な得点力になってしまうよりも、重要科目を徹底的に学習して確実に25問正答していくことが求められます。
消防士の独学戦略④:選択肢を切るテクを学ぶ
消防士の採用試験の独学戦略、4つ目は選択肢を切るテクニックを学ぶことです。
これに関しては以下のテキストが参考になります。
単純に5択問題であれば、勘で回答したとしても得点できる確率は20%です。
その中で「これとこれはないな」という風に選択肢を切っていければ、さらに正答率は上がります。
なので選択肢を切っていくスキルは筆記試験合格において大きく役立ちます。
参考書や過去問の問題が解き慣れてくると「この選択肢はないな」と直感で分かるようになります。
例えば文章理解を例に挙げると、以下のような選択しはほぼ不正解である確率が高いです。
・「~は~のため、絶対に~だ。」
・「~は~であり、~しなければならない。」
・「~であることは~で違いない。」
傾向としては道徳的に問題がある内容であったり、「~だ、~である」というような断定を主張している選択肢は不正解であるものが非常に多いです。
【消防士になるには?】それでも予備校に通うべき人の特徴2つ
①社会人で勉強時間が取れない人
予備校に通うべき人の特徴1つ目は、すでに仕事をしている社会人の方で勉強時間が取りにくい方です。
仕事をしながらの就活や試験対策のは中々ハードルが高いので、24時間受講可能なオンライン通信講座を利用した方がテンポよく学習できたりします。
また試験対策の予備校比較については『【消防士の予備校】迷ったらここ!オススメな予備校3選と目的別での選び方を解説します』の記事で詳しく解説しています。
最近の予備校のサポートは手厚いのでクレアールなど大手通信講座では、試験に落ちてしまっても次年度も無償で延長できるサービスも導入されています。
つまり費用が足りなくなったり勉強が間に合わなくなってしまっても、1年間無料で講座の延長ができますよという保険が効いているわけですね。
「ちゃんと合格できるだろうか…」
「落ちたらお金が無駄になるのが怖い」
こういった方にはオススメできる通信講座です。
②勉強仲間がおらずモチベが保てない人
予備校に通った方がいい人の特徴2つ目は、周囲に同じ志を持つ仲間がおらず、モチベーションが保てない人です。
こういった方が予備校を利用すべき理由は主に以下の二つ。
・高いお金を払えばやるしかなくなる
・個別で担任が付くので嫌でも進捗状況を伝える必要がある
なのでどちらかというと、勉強のモチベーションを上げるというよりも、勉強せざるを得ない環境を無理やり作ってしまうという表現が正しいです。
【消防士になるには独学でOK】まとめ
・消防士の試験は独学で合格可能
・予備校生でも不合格者は多い
・予備校はお金と時間の無駄
・正しい戦略を知ることが合格の鍵
・全科目勉強しようしない
・60点を確実に取る学力をつける
・時間がない社会人は予備校もあり
いかがだったでしょうか?
公務員試験は合格が難しいと言われているので、独学で合格できるか不安になる方も多いと思います。
しかし予備校生でも実際に落ちている人はかなりの数いらっしゃるので、結局は本人の努力次第ということになります。
今回の記事が消防士を目指す方の参考になれば幸いです。
本記事は以上となります!