今回はこんな疑問を持つ方へ向けての記事となります。
この記事の信頼性
・向いてなくて地方消防局を辞めた
・消防の内部事情や実態に詳しい
消防士として勤務した経験があるので、消防の業界についてはそれなりに詳しいつもりです。
この記事で解決できる疑問
・消防士はやめとけと言われる理由は?
・消防士という職業の実態は?
・消防士になるのはやめたほうがいい?
まず始めに結論です!
①消防士の勤務は過酷です
②向き不向きがハッキリ分かれます
③心優しい繊細さんはやめた方がいい
④人によってはこれ以上ない天職
それでは詳しく解説していきます!
【消防士 やめとけ】と検索される真相
「消防士 やめとけ」と検索することで職業の実態が分かる
全ての職業に通して言えることですが、仕事には良い面と悪い面が必ずあります。
まだ少ないですが、ネット上には消防士や元消防士の方のブログや情報が発信されています。
・消防の仕事のリアルを知れる
・消防の給料の本音を知れる
・消防の内部事情を知れる
要するに「○○ やめとけ」検索はこれ以上ない口コミサイトを発見できるわけですね。
どの職業も「やめとけ」で検索されている
ちなみに「〇〇(他の職業) やめとけ」は、必ず検索候補に上がります。
なので消防に限らずどんな職業であっても「○○ やめとけ」という記事は需要があるわけです。
実際に検索をかけてみると本職の方のリアルな情報を閲覧できますよね。
消防士はやめとけと言われる理由は?
消防士はやめとけと言われる理由を、元消防士が5つ挙げてみました。
①人間関係がドロドロ
②まともに眠れない
③拘束時間が長い
④勤務が過酷
⑤考えが古いし根性論
要するに消防士をオススメできない理由をまとめると、下のような感じです。
・理不尽&上下関係厳しい
・体力的にかなりキツい
・いつ命を落とすか分からない
消防士をオススメできない理由5選
消防士はやめとけと言われる理由①:人間関係がドロドロ
消防の世界は上下関係が厳しく、それでいて人間関係が複雑です。
上下関係が非常に複雑ですし、中々言いたいことがハッキリ言えなかったりするので、ギクシャクしやすい環境と言えます。
さらに面倒なのが上司の派閥
規模の大きい本部にもなると、やっぱり派閥が出来上がってくるわけです。
どの業界にも人間関係の面倒事はありますが、消防は階級社会である故に、特にこのような派閥争いが多い印象です。
消防士はやめとけと言われる理由②:まともに眠れない
消防士の夜は本当に眠れません。
・深夜帯の勤務時間が設けられている
・仮眠中に出動がかかるプレッシャー
・寝ずに訓練するのが美徳される風土
消防士のほとんどは24時間勤務なので、もちろん仮眠時間も設けられています。
消防署は年中無休の24時間対応なので、例え深夜帯であっても誰かが窓口対応していなければいけないわけです。
夜間勤務の一例
①21:00~23:00
②23:00~2:00
③2:00~5:00
④4:00~7:00
※消防本部によって時間帯の違いあり
なので夜中の中途半端な時間帯に窓口対応になると睡眠が分割され、必然的に睡眠の質は落ちます。
そこに出動が重なるともう最悪です笑
またいつ出動が入るか分からないプレッシャーに終始襲われます
消防士は24時間、指令が入ればどんな時でも現場に向かいます。
もちろん仮眠中も例外ではありません。
なので浅い睡眠になってしまうことは避けられません。
ちなみに出動の多い救急隊は連続で出動を引くこともあり、一睡もできないまま朝を迎えるなんてことも。
消防の世界は未だに体育会系のなごりや古い精神論が蔓延っています。
時代が変わりつつある近年、組織の人材の入れ替えが進んでいるので、そのような根性論は段々と消えつつあります。
しかし完全には拭い切れていないのが現状。
面倒ごとに付き合わされると…
・仕事が終わらない
・仮眠時間を削って事務作業
・休めないまま出動が入ることも
などなど、理不尽のオンパレードに。
そうなると結局、仮眠時間を削るしかないんですよ。
消防士はやめとけと言われる理由③:拘束時間が長い
勤務あたりの拘束時間が長いので、精神的・肉体的に疲労が溜まります。
また、明けの朝の交代前に出動が入るとさらに拘束時間は伸びます。
事案に差はあれど、1件当たりの対応に1~2時間ほど時間がとられる場合が多いので、その分自宅に帰る時間が遅れることは必須。
救急隊は出動が連発することも
交代前の出動はまだかわいいもので、時には事案が処理し終わった後の帰署途中で出動を引くことがあるんですよ。
こうなってしまうと、昼頃まで署に戻ってこれない場合もあるので、拘束時間が凄まじいことになりますね。
消防士はやめとけと言われる理由④:勤務が過酷
消防士として働く以上、危険な道は避けて通れません。
危険な現場
・黒煙で視界がゼロの炎上建物の中
・得体のしれない有毒ガスが漂う場所
・危険物が貯蔵された倉庫の火災
などなど
このような、いつ命を落とすか分からない現場に向かっていかなければならないわけです。
最近の建物は耐火の建物が増えており、火災件数が減少傾向にありますが、時にはこういった過酷な現場に立ち会うこともあります。
消防士はやめとけと言われる理由⑤:考えが古いし根性論
皆さんのイメージしている通り消防は体育会系の世界です。
・訓練は追い込んで当たり前
・睡眠時間を削っての訓練は偉い
・声が小さいと破門
・断るとノリが悪いとみなされる
※現在は徐々に環境が良くなっています
要するに必要以上に色々な面で追い込んでくるわけです。
消防士は本来、出動の時に最高のパフォーマンスを発揮する必要がありますよね。
正直なところ…
市民サービスの低下につながっていることは否めません。
しかしこれが消防の世界であり、そこでやっていくにはこの風土に染まる必要があるのです。
【消防士はやめとけ】仕事の実態
【消防士はやめとけ】給料の本音
ハッキリ言って消防士の給料は基本的に低所得です。
消防士の給料についての詳細は『消防士の給料明細を特別公開!給料の本音を元消防士が解説します』の記事で解説しています。
もちろん全ての消防本部が低所得だと言っているわけではありません。
東京消防庁や地方消防本部の専属救急隊、管理職などであれば年収1000万円を狙える場所もあります。
というのも、消防士の給料は各市町村自治体の財政に左右されるからです。
全国的に多くの市町村が財政難
つまり、自治体の職員である消防士に与えることができる給与も、自ずと低くなってしまうわけです。
具体的な数字で言うと、大卒1年目の手取り給与はおおよそ15~18万円程度が中央値だと思います。
公務員は年功序列制なので、勤続年数が上がっていくにつれ給与も伸びていきます。
しかし、歩合制ではないので人一倍働いたところでもらえる額は一律です。
【消防士はやめとけ】勤務の本音
正直なところ、消防の業務は民間企業と比べて楽だと思います。
逆に仕事が終わってしまえばやることがなくなってしまうのが公務員です。
・若手に仕事を振ってスマホをポチポチ
・事務室のPCでネットサーフィン
・お客さんが来ない土日はテレビ
おそらくどこの消防本部にも、こういった消防士は存在しています。
実際、こういう人を生んでしまうのが公務員の仕事の実態でもあります。
なので24時間勤務であったり、命を落とす危険があったりと大変なこともありますが、業務に関しては民間の方が確実にハードです。
悪い言い方をすれば…
「これでお金貰っていいの?」
と感じる人も多いはずです。
【消防士はやめとけ】職業の風土・雰囲気の本音
消防の組織風土や雰囲気はかなり独特です。
特に体育会系出身の者が多く、それはもう厳しい労働環境です。
・常に気づかいアンテナビンビン
・先輩から仕事を奪う意識で働く
・家事や雑用は完璧にこなす
・上司に指摘される要素を消す
一般人から考えると「え?」って思うことが常識や慣習が染みついています。
ちなみに筆者が配属1年目に先輩に指摘されて驚いたことは上下関係のキツさ。
先輩「昼に救急隊出動したよな?」
筆者「ハイ」
先輩「救急隊が食べてたカップラーメンどうした?」
筆者「そのままです」
先輩「お前な、カップ麺食ってるの分かってんだったら麵とスープに分けて冷蔵庫に入れとけよ。麺が伸びるだろうが」
筆者「すみません…」
これ、嘘のようでホントの話です。
もちろん他にも、消防の労働環境には沢山のクセがあります。
・上下関係が厳しい
・理不尽も多い
・バリバリの体育会系
なのでこれまで部活動を経験したことがない方や、体育会系のノリに付いていけない方は相当苦労します。
これまでをまとめてみます。
・心優しい繊細さんは向いてない
・右から左へ流せる人は向いてる
・組織に従順なイエスマンは重宝される
・常識に疑問を感じてしまう人は向いてない
要するに自分の感情を抑えて「はい!やります!」と積極的に前へ行ける方は適性があるといえます。
【消防士はやめとけ】結論
【消防士はやめとけ】これに当てはまるならやめておけ3選
①強く言えない優しい繊細さん
②嫌なことでも反射的に「ハイ」と言えない人
③組織の従順な駒になれない人
集約するとこの3つになります。
「消防士はやめとけ」:ゆとり世代は厳しい
最近は若い消防士の退職が増えてきています。
・時代に合わない古い考え
・体育会系に意味を見出せない
・効率化しようとしない伝統主義
・公務員にうまみがない
こんなところです。
なので非効率な業務をまったく改善しようとしない(できない)勤務スタイルや、スキルアップが見込めない消防に嫌気が差してしまう現代っ子が多いわけです。
加えて体育会系の組織風土が後押しし…
「これ転職した方がメリット多くね?」
となるわけです。
「消防士はやめとけ」:でも人によっては天職になりうる
しかし消防を全否定するつもりは毛頭ありません。
人によってはこれ以上ない職業にもなりえます。
・体を動かす機会が多い
・収入が安定している
・休みがめちゃくちゃ多い
・何もなければ仕事は楽
・リストラがない
・やっぱりモテる
パッと思い浮かんだだけでもこれだけのメリットがあります。
なので消防の慣習に染まれる方は、これ以上ない天職になる可能性が高いです。
実際、他の職業に比べて消防士の離職率は低い
この記事をここまで読み、消防の悪い側面を見てもなお「消防士になりたい!」と思えるなら、ぜひ消防官を目指すべきです。
【消防士はやめとけ】記事のまとめ
・「消防士 やめとけ」で実態を知れる
・消防士の勤務は寿命が削れる
・大体の消防士の給料は低所得
・消防士はかなり人を選ぶ職業
・ゆとり世代にはかなり厳しい仕事
・心優しい繊細さんは向いてない
・根性あるなら超オススメ
・体育会系OKなら天職になりうる
・出世するなら従順なイエスマン
いかがだったでしょうか?
消防のリアルな実態が伝わったのではないでしょうか。
・消防は閉鎖的で独特な風習がある
・かなり人を選ぶ職種
この記事が消防に興味を持つ方の参考になれば幸いです。
本記事は以上です!