今回はこんな疑問を持つ方へ向けての記事となります。
こんにちは、にえふです。私は某消防局に勤めていた元消防士で、現在はブログの運営や物販を営んでいるフリーランスです。
新人消防士は採用されてから次々と環境が変わるので、ストレスが大きいですよね。試験に合格してからの消防学校、卒業後の配属、半年後の人事異動など採用された年は激動の1年になると思います。今回は24時間勤務者へ向けて「ここが辛いよ24時間勤務」というようなテーマで解説していきます!
本記事では以下がご覧になれます
新人消防士の大変なこと5つ
気づかい
どんな仕事でも共通ですが、職場での仕事は気配りや気づかいが必要ですよね。それは24時間勤務でも同じです。一人で警備にあたるような職種ならまだしも警察官や消防といった、常に職場で共同生活をするような環境では、24時間通して気配りアンテナを張らなければなりません。特に新人や若手のような下っ端は「何か仕事はないか」と常に周りをキョロキョロすることになります。
上下関係の厳しい職場だと上司に雑用をさせるわけにもいかなくなるので、眠る時以外は基本的に頭を働かせている状態なので、かなり精神的に疲れます。
対策
・忙しいふりをする
・ルーティン化する
忙しいふりをする
何かの仕事に熱中していたり、上司とは別の場所で作業をして姿を見せないことによって、回避できます。要するに「気づかいさせる猶予をなくす」ことです。優秀な社員や素直な働き者は、小さい頼まれごとをされやすいですよね。小さい雑用でも、ちりも積もれば山となってしまうので、仕事を振られたくない時には上司と同じ空間にいることは避けた方が良いです。
ルーティン化する
細かな雑用をあらかじめリスト化してしまいましょう。メインの雑用や、雑用を振られる可能性のある要素を潰し、パターン化して事前にこなしてしまうということですね。そうすることでいちいち気配りアンテナを張る必要がなくなり、雑用が定型化した作業になります。
睡眠不足
24時間勤務は窓口や受付の対応にも夜通し従事しなければなりません。ですので仮眠時間を潰して仕事に当たるわけですね。消防の世界では夜間勤務なるものが定められており、仮眠時間がフルで取れるわけではありません。
時には夜中の1時〜3時など、中途半端な時間帯に夜間勤務にあたることがあります。言うまでもなく分割睡眠になってしまうので、眠りも浅く質の高い睡眠は得られません。
対策
・早く寝る
・昼寝にも生活リズムを作る
早く寝る
職場での周りの声は無視して、仮眠時間はさっさと寝てしまいましょう。ロングスリーパーであることをアピールするわけですね。習慣になってしまえば、周りもうるさく言わなくなります。「この人は早く寝るタイプなんだな」というようなイメージを作ってしまいましょう。
昼寝にも生活リズムを作る
非番日の昼間に睡眠をとるなら、いっそ昼寝のリズムを作りましょう。10時から13時までは昼寝する、というような習慣を体に染み込ませるわけですね。人間にとってリズムが不規則な生活は自律神経の乱れや健康状態の悪化に繋がります。ですのでどうせ昼夜逆転の生活になるなら、それにもリズムを持たせてあげようというわけです。
ただし目覚めが悪かったとしても、決められた時間は超えて眠らない方が良いです。二度寝してしまうといつになっても習慣化しづらくなってしまい、疲労が抜けない原因になります。リズムが定まってくれば自然に寝付きや目覚めが良くなり、昼寝の睡眠の質も高まるので、多少辛くても早いうちに規則的なリズムを作ることをオススメします。
緊張感
食事中だろうが仮眠中だろうが出動の指令が入ったら現場へ向かわなければなりません。慣れてくれば気を張り詰めることも無くなってきますが、特に始めのうちは常にドキドキです。かくいう私も配属された初日、安全靴を履いたままベッドの横に足を投げ出して眠った記憶があります笑
また消防学校では現場の過酷さであったり、人命救助は一分一秒を争う責任重大な仕事だということを徹底的に叩き込まれるので、出動することに苦手意識がついてしまう方もいると思います。特に真面目な方や一生懸命な方にそのような傾向があり、失敗をするとさらに自分を責めてしまうことがあります。
対策
・メリハリを意識
・一日一個の学び
メリハリを意識
24時間で疲れているようでは、この先定年までの数十年もちません。ですので休憩時間はしっかり休憩、仮眠時間は15分でも多く寝て出動の際に全力で活動できるよう気持ちにメリハリをつけましょう。休憩中と仮眠時間は消防のことを一切考えないくらいのつもりで過ごせなければ精神的な疲れが取れません笑
緊張感が長く続くような職業では自分のメンタルと上手に付き合っていく必要があるので、気持ちを切り替える力も消防士として必要な能力だと思って、メリハリをコントロールする訓練をしましょう。
一日一個の学び
結局のところ緊張や不安を軽減するにはやっぱり訓練しかありません。一日に一つでも良いので何かを学ぶ時間を設けましょう。一か月に10当番あるとして年間を通せば120の学びを得られます。一つでも多くスキルを自分の身に吸収して自信に変えることで、自然と緊張感や不安も薄れていき、精神的疲労の軽減にも繋がります。
非番は寝て終わる
特に始めのうちは24時間勤務に体が慣れていないこともあり、勤務明けはぐっすり眠ってしまうこともあるでしょう。完全に昼夜逆転の生活になりますし、夜に目覚めたところで娯楽に費やす時間がありません。帰ってきて寝て起きたら夜になっていて、また明日の勤務の準備、というような地獄のサイクルになります笑
ですので24時間勤務は休みが多いのは事実ですが、体感的にはかなり短く感じます。非番の日の24時間はあっという間に終わってしまい、勤務中の24時間は長く感じるので「ずっと働いてるな…」と感じやすい職業です。
対策
午前中に全て済ませる
午前中に全て済ませる
次の日の準備や昼寝は午前中のうちに済ませて、午後からはフリーな時間をつくることをオススメします。早起きすると1日の時間の流れが遅く感じる現象を利用します。やるべきことを全て午前中に終わらせてしまって、活動時間を30分でも多くとる工夫をしましょう。正直これができるだけでストレスや疲労の感じ具合に雲泥の差が出ます。夕方まで眠って夜に次の日の準備をするのと、午後1時から完全フリーな時間を作るのとでは、休める体感時間が大きく変わってきますよね。ですので、せめて午後からは趣味や娯楽に時間を当てられるよう午前中で面倒ごとは片付けてしまいましょう。
体力的にしんどい
これまでの大変なことの総括という感じでしょうか。特に出動が多い日や睡眠があまりとれなかった日は、かなりの疲労感を感じます。時には真夜中の火災出動など、夜通し動きっぱなしになる日もあったりします。
対策
完全にリラックスできる趣味を見つける
完全にリラックスできる趣味を見つける
肉体的・精神的に完全にリラックスできる趣味や娯楽を一つ見つけましょう。よく「ゲーム」や「スポーツ」をストレス解消の趣味として挙げる方がいますが、実は完全にリラックスできているわけではないそうです。ゲームには興奮作用をもたらすことがあり、交感神経が働くことで自律神経の疲れが取れないこともあります。またスポーツなどの運動も体を動かすことで気分もスッキリしますが、少なからず肉体疲労が溜まりますよね。ですので心と体を共にリラックスできる娯楽というのは実はかなり少ないそう。
一例として以下のようなものが効果的なリラックス法になります。
これ以外にもまだまだ娯楽はあるので、自分の中で何かひとつ完全にリラックスできる趣味・娯楽を見つけることが重要になります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
消防士は上下関係が厳しく、気づかい・気配りにかなりうるさい職種で、上司と共同生活ともなれば疲労も中々抜けてくれないのが事実です。ですので配属して間もない内は、肉体よりも精神的に疲れることが多いと思います。ずっと気を張りっぱなしだと24時間もちませんので、抜くときは抜くということが大切になってきます。また非番日には睡眠をとることももちろん大切ですが、自分の時間にあててストレスを解消することも同じくらい重要です。生活リズムを作って貴重な非番日の活動時間を増やすことが今後の生活には必要不可欠です。
抜くところは抜け!
大変なこととうまく付き合っていくテクニックを身につけることが必須になります。また経験則ですが、仕事ができる人はサボるのも上手く、プライベートも充実しているという方が多かったです。自分を守るための保身は悪ではないので、きちんと自分に向き合って体を労ってあげてください。
今回の記事がこれから消防士を目指す方の参考になれば幸いです!本記事は以上となります!最後までご覧いただきありがとうございました!