消防士になろうか迷っています…
消防士の仕事って実際どうなの?
理想と現実が違うってよくあることだよね…
こんにちは、にえふです。
私は元消防士で、現在はネットビジネス事業の企業に向けてフリーランスとして活動しています。
プロフィール
今回は元消防士の私が、消防の仕事についてや理想と現実の違いなどを語っていきます!
本記事では以下がご覧になれます
就職に消防士はオススメか?
A.運動が好き、休みが欲しい人にはオススメです。
消防士がススメな理由3つ
休みが多い
消防士をオススメする1番の理由になります。
消防士は基本的に24時間勤務→非番→休みの繰り返しになります。
以下のような感じです。
非番は勤務明けの日なので、朝に仕事が終わります。
仕事を終えてから次の日の勤務開始までは休みになりますが、招集などがかかった場合は署に集まる必要があります。
「休み」は正式な休みになるので、大災害などが起きなければ基本的に招集されることもありません。
年中通してこのサイクルになるので、土日や祝日は関係ありません。
しかし好きなタイミングで休みを入れることができるので、5連休を作ることも容易です。
また最近では働き方改革の流れもあり、有給に積極的なところも増えています。
さらには公務員ということもあるので、一年目から少なくとも10日前後の有給は貰えると思います。
サイクルによっては平日に休みがあたる期間も出てくるので、旅行や遊びでは人混みが無く、ほぼ貸切状態で楽しめます。
勤務→非番→休みのサイクルは消防本部によって様々ですが、毎月10回前後の勤務におさまります。
体を動かす機会が多い
訓練や車両・資機材の点検などが多いので、必然的に体を動かす機会が多くなります。
勤務日の朝には体操や懸垂、ランニングを設けている消防本部もあります。
また一通り仕事が終わった夜間帯などでは、自由時間を活用して筋トレやジョギングに打ち込むこともできます。
「デスクワークは嫌だ!」という方や「体を動かすのが好き!」という方にはオススメです。
正直他の仕事より楽
民間企業と違い、ノルマもなければ給料の変動もありません。
仕事熱心な人だろうがサボり癖がある人だろうが、階級が同じで同期であるなら、手当を除く給料は一律同じです。
やることをやっていればお金がもらえます。
「消防無理なら他の仕事でもやっていけない」と常々上司に言われましたが、仕事の面だけで言うなら少し納得できます。
また仕事を一通り終えてしまった後はヒマになるので、自由な時間は多いです。
ここだけの話、主任や係長クラスのベテランは携帯をいじったりテレビを見たり結構自由にやってましたね。
こんな人は消防は合わないかも
他の仕事に比べ楽とはいえ、やはり向き不向きがあります。
理不尽な対応は絶対に嫌
階級社会ですので、訓練でミスをした時などはペナルティを受けることもあります。
ご想像通り、腕立て100回や腹筋100回と言った感じです。
パワハラと指導は紙一重な部分がありますね。
また命に関わるような職業なので、仕事のやり方にプライドや強い信念を持っているベテランさんも多いです。
ですので新人の頃は「あの主任さんと言ってることが違うじゃないか…」と困惑することも多々あります。
こういった理不尽はよくあることなので、ある程度の割り切りは必要です。
優秀な人だったり、我の強い人だと結構言い返しちゃったりするんですよね焦
体育会系のノリが無理な人
「よし、今から懸垂やるぞ」
これ実際に言ってくる上司がいます。
もちろん拒否権はありません笑
訓練にしても筋トレにしても「それで終わり?」「まだできるよね?」と強制されることもしばしば。
これに対して「まだまだいけます」と言えるようなタイプでないと、消防の雰囲気に染まるのは難しいです。
色んなスキルを習得したり人間として成長したい人
ハッキリ言って消防で学ぶことは消防にしか活かせません。
「消防上がりの人間は使えない(何の資格も知識もない)」と言われることもあります。
転職を考えている方は予め次の準備をしてから退職をしないと苦労します。
また消防業務は常に同じことの繰り返しなので、新しいスキルを身に付けられるわけでもなければ、営業力も養えません。
ですので、人間として成長したいという向上心のある方や、色々な仕事に生かせるようなスキルを習得したいと考える方にはオススメできない職業です。
消防士の理想と現実
どんな仕事にも当てはまりますが、理想と現実は違うものですよね。
入ってみないと分からない世界があるものです。
その中でも入ってみたら想像と違ったな、と感じたことを3つ紹介していきます。
火災が少なすぎる
全国的に火災が少なすぎて、若手の現場経験が積めないのが現状です。
特にここ最近は年々少なくなってきています。
一昔前は一日一件ペースで火災が起こることもあり、「仕事に出たら火災に出る」という認識でした。
現在は耐火造(火に強い)建物が増えてきており、圧倒的なペースで火災件数が減ってきています。
また今後もその傾向は強まっていくでしょうし、現場に出る回数も減っていくことは間違いないです。
ですので「火事を消すヒーロー」「困った人を助けに行く正義の味方」というようなイメージは崩れ、思ったのと違うな…となるわけです。
独特すぎる雰囲気
消防は閉鎖的な組織なので、独特のしきたりや雰囲気があります。
新人は気を使えて当たり前、家事炊事は新人の仕事、参加自由の行事や訓練には参加して当たり前…
とにかく上下関係が厳しく、根性論崇拝の業界なんですよね。
若い人は寝ないで朝まで訓練することが美徳とされてますし、自分が若い頃にされてきたひどい仕打ちを同じく若い者にぶつけてくる上司もたくさんいます。
今でこそ時代の流れもあって徐々に変わりつつありますが、田舎消防など地方の小規模消防本部では未だにこの風潮が残っている場所も多いです。
ですので、やることを従順にこなして上司のご機嫌を取りながら仕事ができる人でないと続けることは難しです。
事務処理や家事がメイン
消防も公務員なので、堅苦しい書類を作ったりする作業が多いです。
まとめたデータを役所や国に報告することもあるので、様々な書式がたくさんあります。
また土日や祝日の勤務日は企業や学校等が休みになるので、外に出向いて検査や訓練を行うといったこともほぼありません。
そんな日は未完結の事務処理や終わっていないデスクワークを終わらせる絶好の機会になるんですね。
その上24時間勤務になるので、職員と共同生活するような感じになります。
そうすると洗濯や炊事の作業量も必然的に増えます。
新人の頃は主婦をしている気分になります笑
特に年末年始やお盆などは家事をして事務処理をして仕事が終わるというのも珍しくないです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事をご覧になって、消防の中身や雰囲気が少しでも分かっていただけたら幸いです。
消防士は休みが多くて町の安全を守るヒーローでもありますが、その裏には理想とは違ったギャップがあります。
プライベートの予定が立てやすかったり、業績が振るわなくてもリストラがないなどメリットは沢山あります。
一方で仕事が限られている職業柄、人間的な成長を目指したい向上心の強い方にはあまり向いていないのではないのかなと思います。
本記事は以上となります!
本記事を参考にしていただいて、消防士をこれから目指す人たちの後押しになれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。